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【市場分析】ゴールドとシルバーが10年ぶり急落に見舞われた複合要因

2025年10月下旬、貴金属市場は大きな動きに見舞われました。ゴールド(金)とシルバー(銀)が過去10年で最大級の日次下落を記録したのです。 これまでの市場解説や客観的な事実に基づき、今回の 急落 がなぜ発生したのか、その 共通要因 と 個別要因 を徹底的に分析します。 1. 貴金属市場に共通した【マクロ要因と調整圧力】 今回の下落は、ゴールドとシルバーの両方に作用した、避けられない市場の構造的な圧力によって引き起こされました。 1. 過熱相場からの利益確定売り 急落の最大の原因は、その直前までの 強力な上昇 にありました。 事実: 急落直前まで金価格は史上最高値を更新。年初から大幅な上昇を記録し、過熱感が指摘されていました。 分析: この急騰状態に対し、市場ではテクニカル的に「買われ過ぎ」と判断され、大規模な 利益確定売り が発生する土壌が整っていました。市場参加者の間で「いずれ調整が必要」という共通認識があったと言えます。 2. 地政学リスクの一時的な緩和観測 貴金属、特にゴールドの主要な需要である「安全資産」としての魅力が薄れたことも下落を加速させました。 事実: 米中貿易摩擦の緩和への期待や、一部の政治的緊張の緩和見通しなどが市場に示されました。 分析: これにより、市場全体のリスク回避ムードが一時的に後退し、「有事の金」の需要が減退。高値で積み上がっていたポジションを手放すきっかけとなりました。 2. シルバーに特有の【強力な規制要因】 ゴールド以上の下落に見舞われたシルバーには、市場構造に起因する強力な個別要因が作用しました。 規制強化:取引所による証拠金の大幅引き上げ シルバーの下落を加速させた 主要かつ構造的な要因 は、投機的な資金の動きを制御しようとする 規制当局の介入 です。 事実: CME(COMEX)などの主要な先物取引所が、銀先物取引に必要な 証拠金(マージン)要件を大幅に引き上げる措置 を実施しました。 分析: ゴールドよりも市場規模が小さく投機色が強いシルバー市場において、証拠金の引き上げはトレーダーの 資金コストとリスクを一気に増大 させます。これが 強制的なポジション解消(ロスカット) を誘発し、シルバーの下落幅をゴールド以上に拡大させる 直接的なトリガー となりました。 まとめ:今回の急落の構図 今回のゴールドとシルバ...

週次バブル崩壊兆候 定点観測 (2025年10月26日)

【概要】 今週は、グローバル市場全体の流動性、AIバブル関連の動向、投資家センチメント指標を総合的に点検しました。 米10年債利回りは4%前後で安定、実質金利も1.7%近辺を維持。クレジット市場は平常域、MMF残高は過去最高圏の7.4兆ドル。 一方、VIXは16〜18台、Fear & Greed指数は「Fear(33)」と投資家心理は慎重。 総合的には「🟡 注意(局所的過熱)」評価です。 <1. マクロ金融環境> 米10年債利回り:4.01〜4.02%で小動き 実質金利(TIPS):1.7%前後で安定 FRBバランスシート:総資産は横ばい イールドカーブ:長短差は依然フラット HYスプレッド:3%近辺で安定 TEDスプレッド:0.09%の低位 【評価】 🟢 安定 【要約】 金利・信用スプレッドともに平常。流動性リスクは低下傾向。 <2. 資金フロー・信用動向> MMF残高:7.40兆ドル(週次+300億ドル) ETFフロー:AI・半導体ETFに短期的な資金出入り FINRAマージン債務:横ばい傾向 HY債・社債発行:安定推移 【評価】 🟡 注意 【要約】 待機資金は厚いが、短期フローの変動が目立つ。信用リスクは抑制的。 <3. 企業業績・ファンダメンタルズ> 来週にかけてGAFAM決算集中(MSFT・GOOGL・META・AMZN) 各社ともAI向けCapExは高水準を維持 収益化・回収速度への注目が高まる 【評価】 🟡 注意 【要約】 EPS成長は堅調だが、AI投資の採算性が次の焦点。 <4. セクター別バリュエーション> 半導体指数(SOX):週中に下落後、反発 テックETF(QQQ, SMH, SOXX):フローは断続的 実需系との乖離は依然大きい 【評価】 🟡 注意 【要約】 高バリュエーション維持。イベント通過後に調整余地も。 <5. 実体経済・需給データ> 米PMI:54.8(上昇)/欧州:52.2(改善)/日本:製造業48.3(50割れ) 半導体価格:HBM3e〜HBM4で上昇基調、NAND・DRAMも最大+20%見通し 台湾輸出受注+30.5%、...

今週の投資定点観測(2025年10月26日)

対象期間 2025年10月19日〜2025年10月25日 1. 主要経済指標 米CPI(9月):前年比 +3.0%/予想 +3.1%/物価上昇鈍化との見方あったが依然FRB目標(2%)上回り継続警戒材料。 米S&Pグローバル総合PMI(速報):54.8/予想横ばい/サービス主導で加速も先行き判断は慎重。 日本・全国コアCPI(9月):前年比 +2.9%/予想一致/エネルギー・食品の上昇で加速、日銀の追加判断材料に。 日本・PMI(10月速報):製造業 48.3・サービス 52.4/予想横ばい/製造は受注弱く、インフレ圧力はコスト転嫁で持続。 ユーロ圏総合PMI(10月速報):52.2/予想 51.0/需要回復で拡大ペース加速、独強・仏弱の非対称。 2. 主な経済ニュース・国際情勢 米国:政府機関閉鎖で一部統計遅延、だがCPIは予定通り発表。示唆:インフレ抑制期待にはまだ距離あり。波及:FRBの政策余地縮小。 日本:インフレ再加速+製造業停滞という“二極”の構図。示唆:実体経済への波及警戒。波及:次期政策会合で「次の一手」探る展開。 ユーロ圏:PMI改善で景気持ち直し兆し。示唆:金融引き締め継続より据え置き期待。波及:通貨・金利の安定材料。 中国:貸出指標据え置き=緩和余地残す慎重姿勢。示唆:信用/不動産サイクルの下振れリスク依然。波及:アジア域内&世界需給に影響。 インフレ構造変化:米ガソリン価格が月次 +4.1%と上昇大きく、住宅コスト上昇鈍化。示唆:エネルギー・輸入価格が再び重荷に。波及:家計・企業コスト転嫁の可能性。 3. 投資スタンス 株式:中立やや慎重 — インフレ鈍化期待と景気二極化の綱引き、調整余地あり。 債券:中立 — インフレが下振れしない限り利回り低下余地は限られ、分散維持を。 コモディティ:中立 — エネルギーなど上振れリスクはあるが、景気見通しの不透明感が抑制。 為替:レンジ志向 — 米ドルはインフレ・利回り面で支えられる可能性、円・ユーロは政策示唆待ち。 当週の所感・観察メモ 米国のCPIが予想をわずかに下回ったものの、3%水準で高止まりしておりFRBの「安心」には程遠い。 日本ではインフレと需要側減速が同時...

週次バブル崩壊兆候 定点観測 (2025年10月19日)

【概要】 今週は、グローバル市場全体の流動性、AIバブル関連の動向、投資家センチメント指標を総合的に点検しました。 米長期金利は4%を割り込み、VIXは急騰後に再び落ち着きを取り戻すなど、金融環境は一時的に緩和方向。 ただし、米CPIと小売統計の発表延期(政府閉鎖の影響)により、マクロ判断は一時的にブラインド状態。 AI半導体の需給は逼迫が続き、メモリ価格の上昇が再燃。センチメント面では“Fear寄り”が継続しました。 【観測カテゴリ】 <1. マクロ金融環境> ・米10年債利回り:4%割れ(3.99%)で推移 ・実質金利カーブはわずかに正スティープ化(逆イールド解消方向) ・FRB・ECBのバランスシートは横ばい〜微縮小 ・VIXは22台から19台へ低下 ・主要中銀は利下げに慎重、現状維持姿勢を維持 【評価】安定 【要約】 長期金利の低下とボラ後退で金融条件はやや緩み。 FRB・ECBともにバランスシート動向は安定しており、金融システムへの圧力は限定的。 <2. 資金フロー・信用動向> ・MMF残高:7.37兆ドル(高水準維持) ・ETFフロー:テック中心に資金流入(QQQへ流入) ・HYスプレッド:3%前後で安定 ・信用市場のストレスは限定的 【評価】安定 【要約】 待機資金は過去最高圏で推移し、流動性は潤沢。 リスクオフ局面でも信用市場は崩れず、過度なリスク回避は見られない。 <3. 企業業績・ファンダメンタルズ> ・ASML:Q3売上 €75億、純利益 €21億(粗利率52%) ・TSMC:AI・HPC需要が堅調で売上成長持続 ・AI関連企業は増収・高収益を維持 【評価】安定 【要約】 AIセクターの収益力は依然高く、業績牽引が続く。 非AIセクターとの格差は広がるが、EPS全体への影響は限定的。 <4. セクター別バリュエーション> ・SOX指数:前週安値から約+5.8%反発 ・テックETF(QQQ, SOXX)に再び資金流入 ・AI関連PERは依然高水準(PSR過熱域) ・ディフェンシブ・実需系との乖離は継続 【評価】注意 【要約】 半導体セクターに押し目買いが入るも、依然として高バリュエーション。 相対的なテック偏重構造が継続しており、ローテーションの兆しは乏しい...

今週の投資定点観測(2025年10月19日)

対象期間 2025年10月12日〜10月18日 1. 主要経済指標 米国:2025年通年成長率予想 1.8%/前回 約1.3%/貿易摩擦と住宅投資の低迷を背景に「堅調だが脆弱」な構造。 米CPI(9月分) :政府機関閉鎖の影響で発表延期(10月24日予定)/エネルギー価格上昇を受け、市場は前年比+3.3%前後を想定。 米小売売上高(9月分) :正式発表延期中。シカゴ連銀の推計では「自動車除くコア」+0.5%と底堅さを維持。 中国:Q3成長率予想 4.8%/前期 5.2%/景気減速を背景に追加刺激観測。 中国:9月輸出 +8.3%(予想 +6%)/対米輸出は引き続き減速。 日本:自動車・輸送機械業況指数 +9(前月 +33)/4か月ぶりの悪化で海外需要の鈍化を反映。 為替:ドル指数 98.7前後/ドル円 151.2付近/米中摩擦と利下げ観測でドル軟調・円やユーロ強含み。 2. 主な経済ニュース・国際情勢 IMF、2025年世界成長率を3.2%に上方修正。ただし米中通商摩擦の再激化を「最大リスク」と明言。 IMFが世界の公的債務拡大に警鐘。2029年にはGDP比100%超えの可能性を指摘。 日本政府が「為替の過度な変動に警戒を」と発言。外的ショックへの備えを強調。 米国が中国製レアアース輸入に100%関税を検討。中国は米市場への依存低下を加速。 アジアは輸出主導の拡大を維持する一方、米中摩擦長期化の影響を受けやすい構造。地域内需強化が焦点。 米国では「統計空白期(data darkness)」が続き、市場の先行判断が難化。短期的なボラティリティ上昇リスクも。 3. 投資スタンス 株式: 慎重  CPI延期・貿易摩擦再燃など不確実要因が多く、好決算でも上値追いは限定的。 債券: 中立〜やや積極  世界金利がピーク圏にあり、安全資産としての魅力が回復。利回り低下余地は限定的。 コモディティ: やや積極  中国輸出回復と地政学リスクを背景に金属・金は底堅い展開。 為替: レンジ志向  ドル安・円高方向に振れつつ、政策判断待ち。ドル円は150〜152円のレンジ内推移を想定。 今週の所感・観察メモ 米CPI・小売売上高の延期により、FRBや市場...

週次バブル崩壊兆候 定点観測 (2025年10月13日)

【概要】 米中通商緊張(100%関税示唆・輸出規制強化)をきっかけに、10/10(金)はテック中心に急落・ボラ急騰。VIXは前日比で大幅上昇、プットコールレシオもリスク回避方向へ。もっとも、クレジット市場(HYスプレッド)は3%弱と“平常域寄り”に留まり、MMF資金も過去最高圏で待機継続。決算シーズン入り前で、今週は金融セクター決算とガイダンスに注目。TSMCはQ3売上が予想超、NVIDIAは8月末の決算で増収持続・Q3ガイダンス強気。総合的には「局所ショックで心理が冷えたが、信用・資金面の土台は維持」という印象です。 【観測カテゴリ】 <1. マクロ金融環境> ・米10年債利回り:10/10(金)に 4.0%台前半へ低下 (逃避買い)。政府機能停止が10日目に入り、データ欠落も不安要因。 ・VIX: 16.4 → 21.7 へ急騰(10/9→10/10)。 ・HY OAS: 2.76→2.95% (10/6→10/9)。なお3%近辺は歴史的に“平常〜やや不安”の境目。 【評価】注意 【要約】金利低下×ボラ上昇の“リスク回避”セット。ただしクレジットはまだ波乱水準ではない。 <2. 資金フロー・信用動向> ・ MMF残高:7.39兆ドル (10/9週、過去最高圏)。待機資金の壁は厚い。 ・ マージン債務:1.02兆ドル (7月、過去最高)。レバレッジは高水準維持。 【評価】注意 【要約】“買い下支え(MMF)”と“下押し増幅(高レバ)”が同居。 <3. 企業業績・ファンダメンタルズ> ・S&P500 Q3 EPS成長見込み:+8%(推定) 。過去の上振れ傾向を当てはめると 二桁成長の可能性 。今週は金融決算で景気の手掛かり。 ・ NVIDIA :Q2 FY26売上**$46.7B(前年比+56%) 、Q3ガイダンス 約$54B**。データセンターはQoQ+5%。 ・ TSMC :9月売上 NT$331B(前年比+31%) 、Q3売上**NT$989.9B(前年比+30%)**でガイダンス上限超え。 【評価】安定 【要約】AIインフラ主役の増収持続。ガイダンス/CapExの言葉尻にのみ黄信号。 <4. セクター別バリュエーション> ・半導体(SOX)は10/10に**-6.3%**急落。ただ前週までの高バリュエ...

今週の投資定点観測(2025年10月12日)

対象期間 2025年10月5日〜10月11日 1. 主要経済指標 米ミシガン消費者信頼感(10月速報) :55.0(前月55.1)  → 物価・雇用不安から低水準横ばい、消費マインドは依然慎重。 米FOMC議事要旨(9/16–17) :景気減速とインフレ鈍化が並存、年内利下げの余地を議論。 日本・家計消費(8月) :前年比+2.3%、月次+0.6%/旅行・交通支出が回復基調。 日本・経常収支(8月) :3.78兆円の黒字(前年同月比▲4.8%)/投資収益の減少が要因。 中国・外貨準備(9月) :3.34兆ドル(前月比+165億ドル)/2カ月連続の増加。 2. 主な経済ニュース・国際情勢 米連邦政府閉鎖が継続 し、雇用統計・CPIなど主要経済指標の公表が延期。統計空白が市場の不透明感を増大させている。 FOMC議事要旨 では「利下げ検討のタイミング」よりも「景気下振れリスク」が焦点に。年内政策変更の可能性は50%程度との見方。 日本は新内閣に期待 。財政出動と中小企業支援策を軸に経済政策を打ち出す見通し。市場は早期の補正予算規模に注目。公明党の連立離脱により不透明感が増している点には要注意。 中国当局 は地方債枠の拡大と流動性供給を継続。景気刺激と債務リスク抑制のバランス維持を強調。 米中関係 では、米国が航空関連部材輸出の一部制限を検討との報道。サプライチェーンへの影響懸念が再燃。 3. 投資スタンス 株式:慎重  主要指数は依然として過去最高圏。統計空白下では方向感が掴みにくく、押し目待ちの構え。 債券:中立  米国の財政・債務問題が続く間は長期債を避け、短期債を中心に分散維持。 コモディティ:積極  金は長期的に強気。短期的には高値警戒感があり、調整局面での買い増しを検討。 為替:レンジ志向  ドル円は147〜150円レンジで推移。新政権の政策発表を見極めつつ、中立姿勢を維持。

今週の投資定点観測(2025年10月5日)

対象期間 2025年9月28日〜2025年10月4日 1. 主要経済指標 米 ADP 民間雇用(9月) :−32,000(予想 +50,000)  → 労働市場の鈍化が鮮明。中小企業を中心に採用抑制。 米 ISM 製造業 PMI(9月 確報) :49.1(前月 48.7)  → わずかに改善も依然縮小圏。新規受注・雇用は低迷。 米 ISM 非製造(サービス)PMI(9月 確報) :50.0(予想 51.8)  → サービス業の拡張力が鈍化。雇用指数も低下。 米 PMI 総合(確報・9月) :S&P Global 製造52.0/サービス50.1  → 景気の底堅さはあるが、モメンタムは限定的。 米 JOLTS 求人件数(8月) :7.23百万件(予想7.25百万件)  → 求人は横ばい、採用・離職とも鈍化。需給ひっ迫がやや緩む。 2. 主な経済ニュース・国際情勢 米雇用指標の軟化 でFRBの追加利下げ観測が再浮上。市場は「早ければ年末」に利下げ開始の思惑。 日本銀行 :金利据え置きと同時に ETF・J-REIT 売却方針を発表。バランスシート正常化を加速。 日本GDP(4-6月期確報) :前期比 +0.3%(年率 +1.0%)で上方修正。輸出が成長を支える構図。 高市早苗氏が自民党総裁選で勝利 、初の女性首相誕生へ。市場は経済・財政政策の方向性を注視。 中国政府 は地方債発行枠の拡大と流動性支援を継続、内需下支えへ。 3. 投資スタンス 株式:慎重  主要指数は依然として過去最高圏。今は積極的な買い増しを避け、調整待ち。 債券:中立  米国の債務上限・財政問題が解消するまで長期債は回避。短期債には一部妙味。 コモディティ:積極  ゴールドは長期的に強気。ただし短期では過熱感あり、調整局面を待って買い増し予定。 為替:レンジ志向  ドル円は方向感に乏しく、当面は147〜150円レンジ想定。  高市政権の政策スタンスを見極めた上で、次のポジション判断へ。

書評:『The Psychology of Money(サイコロジー・オブ・マネー)』

1) この本を一言でいうと お金の知識というより、 お金に関する“判断のクセ”を整える本 です。 正解を当てにいく本ではなく、長く破綻しない意思決定を作る方向に効きます。 2) どんな内容か(概要) 本書の主張は一貫しています。 「お金の結果は、計算や情報だけで決まらず、 感情・経験・環境 で大きくぶれる」という前提から始まります。 そのうえで、富を増やす以前に、富を守り、増やし続けるための**行動原理(マインドセット)**を短い章で積み上げていく構成です。 投資だけでなく、家計・キャリア・生活設計にも横展開しやすいのが特徴です。 3) 良かった点(強み) (1) “正解”より“継続”に焦点がある 投資の世界では、理屈の正しさより「続けられるか」が結果を左右します。 本書はここを真正面から扱い、現場感があります。 (2) 自分の弱点が見えやすい 過信、焦り、比較、同調は誰にでも起こります。 本書は「それが起きたとき、どう設計で受け止めるか」に寄せてくれます。 (3) 読みやすいのに、残る 章が短く、主張が明確です。 読み終わったあとに「自分のルールを1つ変えよう」と思いやすい構造です。 4) 気になった点(合わない可能性) (1) “手法”を探している人は物足りないかも 個別銘柄や売買テクニックを教える本ではありません。 行動と設計の話が中心です。 (2) 人によっては“再確認”に感じる章もある 内容は普遍寄りなので、経験がある人ほど既視感が出ます。 ただ、その「当たり前を守るのが難しい」こと自体がテーマでもあります。 5) 口コミ・評価の傾向(整理) 評価されやすい点 投資だけでなく人生設計にも使える 読みやすく、刺さる章が複数ある 行動のブレを減らす/冷静さを取り戻せる 好みが分かれやすい点 具体的な投資ノウハウを期待すると違う 心理・姿勢の話が多く、即効性を求める人には遠回りに見える “再確認”が中心に感じる人もいる 6) どんな人におすすめか 市場や仕事で、判断が揺れやすい自覚がある人 投資・家計・キャリアの意思決定を「一貫したルール」に落としたい人 リスクの取り方を、気合ではなく設計で改善したい人 長期の積立・分散を“続ける...

シルバー投資を考える:過小評価された資産と私のスタンス

YouTubeで取り上げられていた「Silver’s Next Move: $50+ is Just the Beginning」という動画では、シルバー市場の見通しについて強気の見解が語られていました。今回はその要点を整理し、私自身の考えをまとめます。 (参考動画:YouTube “SILVER’S NEXT MOVE: $50+ IS JUST THE BEGINNING”) 動画の主張 シルバーは過小評価されている 現在の金銀比価は歴史的に高く、シルバーは金に比べて著しく割安であると指摘。今後数年間は金よりも速いペースで上昇する可能性があり、その動きは金の2倍から3倍になるとされています。 シルバー価格の上昇見通し 過去の高値である50ドルは通過点に過ぎず、今回の上昇はより急速に進む可能性が高いとの見解。資産保全の観点からも、シルバー購入は「絶好の機会」と強調しています。 推奨保有比率は20〜30% 通常より高い比率ながら、今はシルバーに投資を厚く配分すべきタイミングとし、最大30%を安心して保有できるとしています。 私の考え方 動画の主張は非常に強気であり、確かに金銀比価の水準を考えると説得力があります。ただし、シルバーは金に比べて価格変動が大きく、ポートフォリオ全体への影響も強い点を忘れてはいけません。 私のリスク許容度から見た配分 私自身は、シルバーを最大でも5%程度に抑えるのが安心できる範囲だと考えています。シルバーは「資産防衛」よりも「成長性・投機性」の側面が強いため、補完的な位置づけにとどめています。 ゴールドと合わせたバランス 私が考える理想的なコモディティ配分は、ゴールド(ペーパー+現物)とシルバーを合わせて25%。そのうち、シルバーは最大5%に抑え、残りをゴールドに配分する形が現実的だと考えています。 シルバーの投資妙味 ・産業需要(EV、再生可能エネルギー、電子部品)による長期的な需要増加 ・供給制約による価格上昇リスク ・金との比価修正による相対的な割安解消 こうした要素は魅力的ですが、あくまで「ポートフォリオのスパイス」としての位置づけが妥当だと感じています。 まとめ シルバーは確かに過小評価されており、今後の上昇余地も大きいと考えられます。 しかし、そのボラティリティの高さを踏まえれば、私に...