今日の経済・国際情勢ニュース(2026-02-03)
米国
米連邦準備制度理事会(FRB)議長人事としてケビン・ウォーシュ指名の報道を受け、タカ派回帰やバランスシート縮小観測が再燃しやすい地合い → ドル高・金利高が優勢。
米労働統計局(BLS)が政府機関の一部閉鎖の影響で、1月雇用統計(2/6予定)と12月JOLTS(2/3予定)の公表延期を発表 → “データ待ち”で短期金利の織り込みが揺れやすい。
1月ISM製造業景況指数は52.6(予想48.5)と上振れ → 景気底堅さを示し、米10年債利回りは4.273%へ上昇。
米国株は反発し、半導体・AI関連が支え(Advanced Micro DevicesやMicron Technologyなどが上昇)。
大型テックではAlphabet・Amazonが決算を控えつつ堅調で、株高と商品安の“分断”が目立つ日。
欧州
英株は終値で過去最高値を更新し、金融・ヘルスケアが牽引する一方、資源・エネルギーは商品安で相対的に重い。
イングランド銀行(BoE)は2/5会合で政策金利3.75%据え置きが見込まれ、賃金動向をどう評価するかが焦点。
欧州中央銀行(ECB)も2/5理事会を控え、ユーロ高の影響とインフレ指標(2/4 HICP)待ちの構図。
独10年債利回りは2.86%、独2年債は2.09%へ小幅上昇 → 「商品急落」の割に債券への極端な逃避は限定的。
日本
NYクローズ時点でドル円は155.63円、ユーロドル1.1791ドル → 米金利上昇とドル買いが継続しやすい組み合わせ。
前営業日(2/2)の東京市場は、商品安の波及で株が下落し、長期金利(10年国債利回り)は2.23%近辺まで小幅低下(債券高)。
政局面では衆議院選挙を巡る財政運営観測が、円相場・国債需給の材料として意識されやすい。
米統計の遅延が続くため、きょうの円相場は「金利差」と「リスク選好/回避」の揺れに引っ張られやすい。
中国
米国が重要鉱物(レアアース、リチウム等)の備蓄に初期120億ドルを投じる計画が報じられ、中国依存低減を政策として明確化 → 資源・素材サプライチェーンの地政学プレミアムが残りやすい。
目先はドル高・商品安の外部環境が、資源国・素材関連の需要見通しや投資センチメントに波及しやすい局面。
投資家目線では、重要鉱物の価格ボラティリティと規制の“非連続リスク”を前提に、関連銘柄・地域分散の見直しがテーマ。
アジア(その他)
金銀急落と証拠金引き上げの連鎖が意識され、アジア株・株先物にも一時下押し圧力が出やすいとされる → 流動性ショックへの警戒が残る。
原油急落は輸入国(インフレ低下・交易条件改善)にプラス要素だが、資源国通貨・エネルギー関連株には逆風。
アジア各国の金融政策は「米金利・ドル」の影響が大きく、通貨安耐性と景気配慮の綱引きが継続。
国際政治(外交・安全保障・地政学)
ドナルド・トランプがイランとの協議進展に言及し、両国は2/6にイスタンブールで核協議を再開すると報じられた → 原油は供給懸念後退で急落。
イランを巡る制裁・供給見通しの揺れは、短期的に“地政学プレミアム”を増減させやすく、原油の値動きを荒くしやすい。
米金融政策は人事・政治要因がリスクプレミアムに直結しやすく、「中央銀行の独立性」への視線が市場に残る。
国内政治(主要国の政策・選挙・政局)
米国は政府機関の一部閉鎖が統計遅延を招き、政策評価の“データ不足”が顕在化 → 金利見通しが振れやすい。
日本は選挙・財政運営の議論が焦点で、国債需給と円相場に対する市場の見方が揺れやすい。
英国・ユーロ圏は中銀会合(BoE/ECB)を控え、政治よりもインフレ・賃金・景況感のデータが当面のレバー。
不動産市場
米10年金利が4.27%台へ上昇し、住宅ローン金利の高止まり要因 → 住宅指標の感応度が高い局面。
欧州は据え置き見通しでも、実質金利と信用スプレッド次第で商業用不動産の再評価が進みやすい。
日本は資金調達コスト上昇が続く一方、賃料・空室率の二極化が続きやすく、セクター別の選別が重要。
債券市場
米2年債利回り3.565%、米10年債利回り4.273%(逆イールド幅は約70bp)→ 景気底堅さと政策不確実性を同時に反映。
独10年2.86%、独2年2.09% → ECB据え置き前提でも、ユーロ高・インフレ次第で再織り込み余地。
日本10年は2.23%近辺(2/2時点)→ 国内材料より外部金利・円相場の影響が優勢。
コモディティ関連
原油:ブレント66.30ドル(-4.4%)、WTI62.14ドル(-4.7%)— 米・イラン協議再開で供給懸念が後退。
天然ガス:原油の急落よりも、季節要因・需給(在庫/気温)主導になりやすい局面。
金・銀:金4,565.79ドル(-6.1%)、銀74.48ドル(-12%)— CME Groupの証拠金引き上げや強制清算でボラ拡大。
その他資源:重要鉱物の備蓄政策が進むほど、レアアース・電池素材は政策プレミアムと価格変動が残りやすい。
テクノロジー動向
半導体・AI関連が買い戻され、株式は“成長→再評価”の流れが継続しやすい一方、金利上昇でバリュエーション感応度も高い。
重要鉱物の備蓄・確保は、半導体・電池・EVのサプライチェーン再編を促進 → コスト上昇と国別分散のトレードオフ。
直近は米大型株の決算ガイダンス(広告・クラウド・AI投資)が、セクター全体の方向性を決めやすい。
市場サマリー(時点:NYクローズ相当=2026-02-03 朝JST)
株式:ダウ 49,407.66(+515.43)— 半導体・小型株が下支え。
債券:米10年 4.273%、米2年 3.565%。
為替:USD/JPY 155.63、EUR/USD 1.1791、EUR/JPY 183.49。
銘柄視点分析
米国株
Nvidia:材料=AI関連への資金回帰 / リスク=金利再上昇・規制・供給制約 / 次に見る指標=決算、データセンター需要、粗利。
Apple:材料=決算シーズンでガイダンス重視 / リスク=ドル高による換算逆風 / 次に見る指標=サービス売上、中国販売、自社株買い。
インドITセクター(Infosys, Wipro 等):材料=米景気の底堅さは受注下支え / リスク=ドル高・賃金コスト / 次に見る指標=米企業IT投資計画、受注残、為替ヘッジ。
日本株
銀行株/金融セクター:材料=金利2%台で利ざや期待 / リスク=景気減速・国債評価損 / 次に見る指標=日銀スタンス、JGBカーブ、預貸動向。
輸出企業(自動車など):材料=円安は追い風 / リスク=ドル高局面で海外需要鈍化・関税 / 次に見る指標=USD/JPYの155円台定着、販売統計、原材料コスト。
投資家向け示唆(3点)
「商品急落+株反発」はレバレッジ解消・証拠金要因の色が濃い可能性 → まずはポジションサイズと流動性リスク管理を優先。
米金利は“景気指標の上振れ”と“政治・統計遅延”が同時に作用 → 債券はデュレーション管理とクレジット管理を分けて考える。
原油急落はインフレ期待を押し下げやすい一方、地政学は反転し得る → エネルギー株・輸入国株・通貨ヘッジを一体で見直す。
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