今日の経済・国際情勢ニュース(2026-01-31)
米国
米連邦準備制度理事会(FRB)は「追加利下げは慎重」との見方が意識され、政策金利は3.50〜3.75%付近が“中立”との議論が材料になりやすい
物価面では、12月の米PPIが前月比+0.5%と報じられ、インフレ再燃懸念が残り、短期金利の低下余地を市場が限定的に見始めた
株式は人事・政策観測と決算を消化し、主要指数は高値圏で上値の重い推移(ディスカウント率の影響が継続)
金利は米10年4.24%近辺が意識され、ドル高・株の上値抑制に波及しやすい
欧州
ユーロ圏は「低成長で踏みとどまる」パスが意識され、景気後退回避と引き換えに上振れ材料に乏しい
物価は鈍化しつつも粘着性が残り、利下げの“早期・深掘り”期待がやや後退しやすい
欧州中央銀行(ECB)関連の調査で中長期期待インフレの上振れが意識され、金融緩和ペースの慎重化に繋がりやすい
債券は独10年2.85%近辺が意識され、株式には割引率面の逆風が残る
日本
為替はドル円154円台が意識され、レンジ目線(152〜156)で推移しやすい一方、材料次第で振れやすい
株式は日経平均が高値圏でもみ合い、金利・為替次第で輸出/内需の物色が入れ替わりやすい
物価は東京圏コアCPIが前年差+2.0%近辺まで鈍化しつつも、基調は2%近傍で「正常化余地」を完全には否定しにくい
日本銀行のスタンスと長期金利(10年2.25%近辺)次第で、バリュエーション調整の圧力が出やすい
中国
2025年の財政収入が前年比で減少したと報じられ、不動産不況と内需の弱さが財政制約として意識された
地方政府の土地売却収入の落ち込みが続き、インフラ投資・地方財政の“穴埋め”が市場の懸念材料になりやすい
PMIは50付近の横ばいが意識され、「拡大でも減速でもない」停滞リスクが残る
消費下支え策が続いても、デフレ圧力と不動産調整が残る限り、政策効果は“点”になりやすい
アジア(その他)
インドは通貨安が意識され、海外資金フローとドル需要が重荷(2/1予算を控え、財政運営が注目)
インドネシアは株式市場の急落後、規制当局トップ辞任報道などでガバナンス不安が市場心理を冷やしやすい
MSCIの分類見直し観測が波乱要因となり、資本流出→通貨・金利の複合ストレスに発展しやすい
アジア全体では「米金利高止まり×ドル高」に弱い構図が残り、外貨建て脆弱性の差で選別が進みやすい
国際政治(外交・安全保障・地政学)
イランをめぐる緊張が再燃しやすく、軍事・制裁ヘッドライン次第で原油リスクプレミアムが出やすい
ガザでは検問所運用など局地的な動きがある一方、復旧・支援の制約が続きやすい
戦争・停戦交渉の進展は「エネルギー供給・海上輸送・保険料率」に直結し、コモディティとインフレ期待を揺らしやすい
地政学リスクは“週末でも価格に飛びやすい”ため、月初の市場オープンでギャップに注意
国内政治(主要国の政策・選挙・政局)
ドナルド・トランプ政権の人事・政策観測が「金融政策の独立性」議論を呼びやすく、金利・株のボラティリティ要因
日本では消費税(軽減税率)の扱いをめぐる議論が、家計支援と財政規律の綱引きとして市場の焦点になりやすい
カナダなどとの通商カードが再び前面に出やすく、関税・輸出規制のヘッドラインが価格に波及しやすい
政治要因は「債券(財政)→為替→株(PER)」の順で波及しやすく、金利反応の点検が重要
不動産市場
英国では住宅ローン指標が弱めとされ、住宅市場の回復は鈍い(税制変更後の反動も意識)
中国は土地売却収入の落ち込みが続き、地方財政と不動産の“負の循環”が景気の上値を抑えやすい
米国は住宅ローン金利が6%台前半で推移しやすく、在庫・購買力制約から「急回復しにくい」地合い
不動産は引き続き、内需と金融システムのストレス指標として要監視
債券市場
米10年4.24%/米2年3.53%近辺と、短中期とも「高止まり」しやすい(物価と政策不確実性)
独10年2.85%/英10年4.53%近辺と欧州も上方向に連れやすく、株の割引率上昇が重石
日本10年2.25%近辺で、財政・政治ヘッドラインに敏感(“金利が金利を呼ぶ”局面に注意)
債券のテーマは「利下げ余地<財政・供給(国債増発)要因」へ重心が移りつつある
コモディティ関連
OPECプラス:地政学・供給管理を意識し、原油は上振れしやすい
天然ガス:北米は在庫・気象ヘッドラインで振れやすい
金・銀:過熱ポジションの巻き戻し局面では、値幅が出やすくボラティリティに注意
その他資源:銅など景気敏感コモディティは「景気期待×リスクオフ」の綱引きが続きやすい
テクノロジー動向
DeepSeekのAI向けGPU調達が“条件付き”で進むとの観測があり、対中半導体の許可制・規制リスクが意識されやすい
購入枠がByteDanceやAlibaba、Tencentにも広がる観測は、AI投資継続の示唆と同時に政策リスクを内包
Appleは高付加価値モデル重視の観測があり、利益率志向が意識されやすい一方、部材制約がリスク
KLAなど装置関連は、AI需要が強くても「投資サイクルの期待値調整」で値動きが荒くなりやすい
市場サマリー(時点:2026-01-31 朝/JST、主に前日までの市場反映)
株式:米株は小幅安基調で決算と政策不確実性を消化、日本株は高値圏で持ち合い
債券:米・独・日の長期金利はいずれも高止まりが意識され、リスク資産の上値を抑えやすい
為替:ドル円は154円台、ドル高ストレス下で新興国通貨の弱さが目立ちやすい
銘柄視点分析
米国株
Nvidia:材料=対中販売が“条件付き”で進む観測(需要の強さは示唆)/リスク=輸出規制の追加条件で供給が詰まる/次に見る=規制更新、データセンター投資計画、主要顧客の発注動向
Apple:材料=高付加価値モデル重視の観測で利益率改善期待/リスク=部材制約・価格転嫁の反発/次に見る=新製品ロードマップ、中国需要、部材調達状況
インドITセクター(Infosys, Wipro 等):材料=通貨安は短期的に採算を押し上げやすい/リスク=対米景気・通商で受注鈍化/次に見る=予算、米景気指標・IT投資計画、単価・採用トレンド
日本株
銀行株/金融セクター:材料=長期金利高止まりで利ざや改善期待/リスク=金利急変で評価がブレやすい/次に見る=国債入札、日銀スタンス、財政議論の方向性
輸出企業(自動車など):材料=ドル円154円台は採算を押し上げやすい/リスク=資源高・関税カード・外需鈍化/次に見る=155円の攻防、原油動向、主要国の通商ヘッドライン
投資家向け示唆(3点)
「利下げの余地」より「財政・供給(国債増発)と政治不確実性」が金利を押し上げる局面では、長期債リスクと高PER銘柄の同時調整に備える
地政学が原油を押し上げると、インフレ期待→金利上昇→株の割引率上昇に連鎖しやすい(特に月初の流動性変化に注意)
アジアは通貨・資本フローの分岐が拡大:ドル高ストレス下では「外貨建て脆弱性」と「政策対応力」で選別が進む
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