今週の投資定点観測(2025年11月30日)
対象期間
2025年11月23日〜2025年11月29日
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主要経済指標
・米コンファレンスボード消費者信頼感(11月):88.7/予想93.4前後/物価高と雇用不安を背景に4カ月連続低下し、個人消費の減速と景気後退リスクを意識させる内容。
・東京23区コアCPI(11月):前年比+2.8%/予想+2.7%/日銀目標を上回る伸びが続き、賃金動向次第では、来年にかけた追加利上げ観測や円高圧力につながりやすい。
・日本 月例経済報告(11月):全体判断は「緩やかな回復」を維持、個人消費は3カ月連続で「持ち直している」/大型補正予算とあわせ、内需の下支え効果が期待される一方、中長期的な財政健全性への懸念も残る。
・ECB 10月会合議事要旨:政策金利据え置きの判断を支持し、「インフレリスクは上下双方向」として当面の様子見を強調/追加利下げのハードルはやや高く、ユーロ圏金利の下値を支える要因。
・米主要統計の公表遅延:政府閉鎖の影響で10月CPIや雇用統計、PCEなどの公表が中止・遅延/FRBは十分なデータが揃わないまま次回会合を迎える構図となり、政策判断の不確実性が高まっている。
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主な経済ニュース・国際情勢
・世界株・債券市場:感謝祭で商いが薄いなか、早期利下げ観測が意識され株価は底堅い一方、長期金利は高止まり/高バリュエーションの成長株やAI関連には息切れ感も出ており、押し目買いと利益確定売りが交錯。
・日本の財政・金融環境:物価高対策と成長底上げを狙う大型補正予算が進展し、景気下支えが期待される一方、国債増発観測から長期金利には上昇圧力/日銀の正常化ペースと相まって、日本発の金利上昇リスクを市場が意識し始めている。
・欧州の金融政策スタンス:ECBは「利下げを議論するのは時期尚早」とのトーンが優勢/高金利状態の長期化を通じて、欧州内の高債務国や新興欧州国の資金調達コストを押し上げる可能性。
・中国の不動産・信用不安:大手デベロッパー社債が急落し、国有色の強い企業にも信用不安が波及/新規貸出や社会融資総量も低調で、民間部門の借入需要の弱さが鮮明となり、アジアクレジット市場やコモディティ需要の重しに。
・中東・ウクライナ情勢:ガザ情勢は停戦合意後も緊張が続き、ウクライナでも停戦案や安全保障枠組みを巡る不透明感が残存/エネルギーや金などへの安全資産需要を通じて、市場にリスクプレミアムを付与し続けている。
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投資スタンス
株式:やや慎重
米国の消費マインド悪化、中国不動産不安、欧州の高金利長期化に加え、主要統計の空白が不確実性を高めており、指数全体には調整リスクが残る。AI関連やクオリティ銘柄の押し目に限定してリスクを取りに行くスタンス。
債券:やや強気
景気減速と将来の利下げ観測から、中長期の先進国国債には妙味が出てきている。一方で、財政赤字拡大や統計遅延に起因する金利ボラティリティも大きく、短期〜中期のデュレーションを軸に段階的に積み増すイメージ。
コモディティ:やや強気
中東・ウクライナ情勢と実質金利ピークアウト期待から、金・銀など貴金属はポートフォリオ分散とヘッジ手段として依然有効。エネルギーや産業金属は中国需要の弱さが重しとなり、レンジ取引を前提とした戦略が中心。
為替:中立
FRBはデータ不足の中での判断を迫られ、ECB・日銀もそれぞれ異なるペースで正常化を模索しており、ドルの明確なトレンドは出にくい。ドル円は日銀正常化観測と米金利高止まりの綱引きで、当面は広めのレンジ相場を想定。
当週の所感・観察メモ
12月はFRBが利下げの判断を巡ってどのようなコメントを出すのか注目。市場は12月の利下げ期待を織り込んでいる節もあり、株価もややバブルの様相を呈しているので、慎重な取引を継続。
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